ニュース

「GMOブロックチェーン オープンソース提供プロジェクト」 第3弾
地域ポイントの発行・運用ができる 「地域トークン」を公開

ニュースリリース / Z.com Cloud ブロックチェーン / ニュース一覧

 GMOインターネット株式会社(以下、GMOインターネット)は、ブロックチェーン(※1)を利用したプログラムをオープンソース(改変可能・商用可能ライセンス)として公開する「GMOブロックチェーン オープンソース提供プロジェクト(以下、GMOブロックチェーンOSS)」の第3弾として、「地域トークン」のオープンソース(URL:https://guide.blockchain.z.com/docs/oss/region-token/ )を、本日2017年8月31日(木)より公開いたしました。

 このオープンソース「地域トークン」は、自治体や企業などが独自のトークン(※2)(ポイント)を発行することができるプログラムです。トークンを運用するために専用のサーバーを構築したり、管理事業者を置いたりする必要なく、トークンの処理ルールをブロックチェーンに記録(定義付け)しておくことで、トークンの発行やポイントサービス加盟店の登録などがブロックチェーン上で行えます。

 本オープンソースプログラムを利用すれば、例えば自治体や商店街などの地域コミュニティに参加する加盟店に利用範囲を限定した“地域ポイント”を発行し、地域活性化に活用いただくことが可能になります。
(「GMOブロックチェーンOSS」の各プログラムは、「Z.com Cloudブロックチェーン」を基盤に構築しています。)

(※1)ブロックチェーンとは、データを複数のコンピューターに分散して記録・保持する技術で、「改ざん」「データ消失」「停止」が非常に発生しにくいという特徴を持つ。
(※2)トークンとは、独自に発行できる貨幣のようなデジタルアセット(資産)のことで、裏付けをして市場価値を持たせることで、例えばポイントや地域通貨のような役割を持たせることが可能となる。

 

▼“地域ポイント”発行時の運用イメージ

1504092508052

■「地域トークン」による“地域ポイント”発行時の運用イメージ(※3)

自治体・商店街など(ポイントの管理者)
・商店街で使える共通ポイントなど、独自の地域ポイントを発行。
・地域ポイントへの参加を希望する店舗を「加盟店」として登録し、ユーザーの口座へのポイント付与や、ポイントによる支払い受け付けなどの権限を与える。
・加盟店からの支払い(入金)があった金額分、加盟店のポイントを消し込み(補充)。
[例:1P=1円のポイントの場合、加盟店から1,000円の入金があれば1,000P分を消し込み]
加盟店
・自治体などに加盟店登録を申請する。
・来店/購入などのアクションに応じてユーザーの口座へポイントを付与。
・ユーザーのポイント支払いを受け付ける際、使用ポイント分をユーザーの口座から加盟店の口座へ振替(補充)。
・ポイントを付与した金額分、自治体などへ支払いを行うことで、加盟店のポイントが消し込み(補充)される。
[例:ユーザーに1P=1円のポイントを1,000P分付与したので、1,000円を自治体などへ支払い]
ユーザー
・スマートフォンアプリなどをダウンロードして、ポイント口座を端末内で自動生成。
・加盟店のレジなどでスマートフォン(端末)をかざしてポイントを受け取り/支払い。
・アプリや専用サイトを通じて、自身の口座にある保有ポイントを確認。

(※3)「地域トークン」で“地域ポイント”を発行した際の運用例です。実際に同様のポイントシステムとして運用する際は、ユーザー向けのアプリや、店舗での端末読み取りの仕組みなどを用意する必要があります。

 

【「地域トークン」の仕組み】

■オープンソース公開ページ
URL:https://guide.blockchain.z.com/docs/oss/region-token/

 自治体や企業などが独自のポイントサービスを運営する場合、ポイントシステムの構築・運用に必要な複雑な処理に耐える可用性の高い専用のサーバーの構築や、ポイントの流通管理、メンテナンスが必要となるため、通常はシステムの管理事業者(サービス)を介することが一般的です。しかし、管理事業者に委託する場合、サーバーやデータベースなどの利用コストに加え、事業の維持に必要な設備管理費や人件費など様々なコストが発生します。
 この度オープンソースを公開する「地域トークン」は、ブロックチェーンプラットフォームの1つであるイーサリアム(※4)環境上で動作するトークンプログラムです。自治体や企業などは、このプログラムを用いることで、加盟店内で利用できる“ポイント”としての役割を持たせたトークンを、簡単に発行・運用可能となります。ブロックチェーン上では、記述されたオープンなロジックの内容通りに自動処理されるため、ポイント処理ルールをブロックチェーン上に定義付けておくことで、機械的な記録コストのみで自律的且つ永続的に動作するポイントシステムの構築が可能となります。
(※4)イーサリアム(Ethereum)とは、ブロックチェーンプラットフォームの1つで、スマートコントラクト(契約)の実現や分散型アプリケーションの構築ができるといった特長を持つ。

 

<「地域トークン」の特徴>

1)トークン標準仕様「ERC20」に準拠
 本オープンソースプログラムは、イーサリアムが提唱するトークンの標準仕様「ERC20」に準拠しています。そのため、この「独自トークン運用システム」で新たに発行されたトークンは、取引所構築システム「トークントレーダー」(※5)で構築された取引所で取り扱い可能となります。

2)ユーザーや、加盟店、自治体も仮想通貨の保持が不要(代払い)
 ブロックチェーンでは、ブロックチェーン上で何らかの処理(記録)を行う度に、仮想通貨(Ether)による費用の支払いが求められます。しかし、ユーザーや各店舗が仮想通貨を常時保有し、管理することはまだ一般的とは言えません。
 本プログラムでは、ブロックチェーンへの記録にかかる費用をサービス提供者(ここでは自治体・商店街など)が日本円等でまとめて代払いできる機能を用意しているため、ユーザーや、加盟店、自治体などは、仮想通貨で都度支払いをする必要なく、ポイントシステムを利用することができます。
(※5)2017年8月8日発表「GMOブロックチェーン オープンソース提供プロジェクト」第2弾・取引所構築システム
「トークントレーダー」を公開(https://www.gmo.jp/news/article/?id=5761 )

 

【「GMOブロックチェーンOSS」について】

 GMOインターネットでは、20年以上に渡ってインターネットインフラサービスを運用してきたノウハウを活かし、ブロックチェーン技術を用いた開発を進めております。この一環として、2016年12月には、ブロックチェーン上に簡単に分散型アプリケーションを構築できる「Z.com Cloudブロックチェーン」および「ConoHaブロックチェーン」のβ版を提供開始し、実際に「Z.com Cloudブロックチェーン」を基盤とした「本人のみ受け取り可能な宅配ボックス」のシステムも実現しています。
 GMOインターネットは、こうした研究開発で得た知見をもとに、ブロックチェーン技術を活用した新しいサービスの実現・普及を図るべく、実サービス展開が可能なプログラムをオープンソースで公開する「GMOブロックチェーンOSS」を、2017年7月に立ち上げました。
 「GMOブロックチェーンOSS」では、今後も様々なニーズに沿ったオープンソースプログラムを定期的に公開してまいります。

 

【参考URL】

・「GMOブロックチェーンOSS」オープンソース一覧:https://guide.blockchain.z.com/docs/oss 
・「Z.com Cloudブロックチェーン」:https://cloud.z.com/jp/products/blockchain/ 
・「ConoHaブロックチェーン」:https://www.conoha.jp/blockchain/ 
・「本人のみ受け取り可能な宅配ボックス」実証実験:https://www.gmo.jp/news/article/?id=5542 
(GMOグローバルサイン株式会社、株式会社セゾン情報システムズとの共同開発)

 

<Z.com Cloud サービス>

クラウド販売管理KaKing  Z.com Office 365  Z.com ブロックチェーン  パブリッククラウド  プライベートクラウド

 

 

Internet for everyone

Copyright (c) 2024 GMO Internet Group, Inc. All Rights Reserved.