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GMOインターネットグループ、セゾン情報システムズ、パルコが共同で ブロックチェーンとIoTを活用した実証実験の第二弾を実施
GMOインターネット株式会社(以下、GMOインターネット)と、GMOグローバルサイン株式会社(代表取締役社長:中條 一郎 以下、GMOグローバルサイン)、株式会社セゾン情報システムズ(代表取締役社長:内田 和弘 以下、セゾン情報システムズ)の3社は、株式会社パルコ(本部:東京都渋谷区、代表執行役社長:牧山 浩三 以下、パルコ)と共同で、ブロックチェーンとIoT技術を活用した実証実験の第二弾として、「本人のみ受け取り可能な宅配ボックス」とパルコのWEB通販サイト「カエルパルコ」を連携する実証実験を、2017年5月30日~6月9日に行ったことを発表いたします。
この実証実験により、「本人のみ受け取り可能な宅配ボックス」が、実ビジネスにおける有用性があることを確認いたしました。
▲「本人のみ受け取り可能な宅配ボックス」と「カエルパルコ」の連携イメージ
GMOインターネットおよびGMOグローバルサイン、セゾン情報システムズの3社は、株式会社ウフルが発足した、IoTビジネスを推進するビジネスコミュニティ『IoTパートナーコミュニティ』の1つ「ブロックチェーンワーキンググループ」の活動の一環として、共同で実証実験を行っています。2016年12月には、第一弾として「本人のみ受け取り可能な宅配ボックス」の実証実験を行いました。
昨今では、宅配の再配達増加に伴う配送業者の負担や、配達の際に排出される二酸化炭素による環境汚染が社会問題として挙がっていることから、WEB通販などの利用者が「安心・安全かつ、場所・時間に縛られず商品を受け取れる」、非対面による荷物の受け渡しサービスのニーズが高まっています。
そこで3社は、「本人のみ受け取り可能な宅配ボックス」の実ビジネスにおける有用性を検証するべく、宅配ボックスを利用する事業体としてパルコに参画いただき、「本人のみ受け取り可能な宅配ボックス」と、パルコが提供する出店テナントショップの店頭在庫を活用した取り置き予約&通販注文サービスサイト「カエルパルコ」を連携させる実証実験第二弾を行いました。
【実証実験の概要】
■「本人のみ受け取り可能な宅配ボックス」の仕組み
第一弾で実証した「本人のみ受け取り可能な宅配ボックス」では、GMOインターネットが提供するPaaS型のブロックチェーンプラットフォーム「Z.com Cloud ブロックチェーン」を基盤に、スマートコントラクト(※1)を実装し、IoTデバイスである宅配ボックスには、セゾン情報システムズが提供する安全・確実なシステム連携を実現する信頼性の高いミドルウェア「HULFT IoT」を導入しています。このシステムでは、配送業者が宅配ボックスに荷物を納入することで、ブロックチェーン上に納入記録および施錠要求が行われます。荷物を受け取る利用者は、個人に紐づくスマートフォンを通じてブロックチェーン上に解錠を要求することで、宅配ボックスが解錠し、荷物の受領が記録されます。
(※1)スマートコントラクトとは、予め定められた条件を満たした際に、その契約(コントラクト)に沿って自動的に実行されるプログラムのこと。
■実証実験第二弾における4つの追加機能
第二弾では、上記のシステムが実ビジネスで広く安全に利用できることを検証するべく、以下の4つの機能を追加開発し、「カエルパルコ」と連携する実証実験を行いました。
1)利用者登録・本人認証 |
利用者のメールアドレスといった個人と紐付く情報と、個人のスマートフォンに割り振られるユニークな鍵情報を紐付けて利用者登録・本人認証を行うことで、なりすましによる商品受け取りを防止。 |
2)トレーサビリティ |
宅配ボックス内に赤外線センサーを設置することで、荷物のセンシングによるトレーサビリティが可能に。配送業者の荷物の納入確認ができるほか、荷物がない状態での利用者本人の受け取り操作を取引完了の条件とすることで、荷物の確実な受け渡しを実現。 |
3)スマートコントラクトによる取引の自動執行 |
宅配ボックスを仲介役に、荷物の受け取りを条件として自動的に取引を実行するスマートコントラクトを活用することで、第三者不要の当事者間のみの取引を実現し、取引の安全性と汎用性を担保。 |
4)セキュアで安定したデータ連携 |
宅配ボックスに搭載されている「HULFT IoT」で利用者情報を連携することで、セキュアなデータ連携が可能になり、課金・決済等のサービスと連携したビジネスも可能に。 |
【実ビジネスの活用で期待される効果】
ブロックチェーン上に情報を記録することで、特定の配送業者に縛られることなく「誰がいつボックスを開閉し、何を受領したのか」といった事実を半永久的に証明・保証することが可能になります。宅配ボックスの開閉履歴や施錠・解錠要求などの情報は改ざんできない状態で記録されるため、一度施錠された宅配ボックスは、施錠時に指定した本人しか開けることができない仕組みが実現します。
また、「本人のみ受け取り可能な宅配ボックス」に搭載された、荷物のセンシングや受け取りオペレーション、メール通知等の機能を活用することで、誤配送や盗難による荷物の紛失を防ぎ、対面取引と同等の配送品質が実現できます。さらに、エスクロー機能(※2)を活用すれば、荷物の受け取りとともに代金を決済することも可能となり、不在時でも代金引換荷物の再配達の必要がなくなります。これにより、配送の効率化と利用者のさらなる利便性向上が図れます。
(※2)購入者の荷物の受け取り(配達完了)をもって、購入代金を販売者に送金する仕組み。
【今後の展開】
第二弾の実証実験の結果、ブロックチェーンとIoTを活用した「本人のみ受け取り可能な宅配ボックス」は、実ビジネスにおいて十分活用できるものであることを確認しました。今秋(9月頃予定)には、次の段階として、池袋近辺の施設に宅配ボックスを設置し、その施設の利用者や就業者が「カエルパルコ」経由で池袋パルコのショップから購入した商品を、近辺の施設内で受け取る実験を計画しております。
また、今後もGMOインターネットとGMOグローバルサイン、セゾン情報システムズは、ブロックチェーンとIoT技術を活用した安心・安全なIoTエコシステムを創出するべく、技術開発や実証実験に共同で取り組んでまいります。
【「Z.com Cloud ブロックチェーン」について】
(URL:https://cloud.z.com/jp/products/blockchain )
「Z.com Cloud ブロックチェーン」は、ブロックチェーン上に分散型のアプリケーション(DApp)を構築できるPaaS型のサービスです。今回の実証実験でも活用された、以下に代表される機能を包括してコントロールできるAPIを用意しているため、複雑なブロックチェーン技術を活用したサービスをより簡単に構築できます。
■アクセスコントロール
一般的に、ブロックチェーン上に記録された情報はブロックチェーン内で公開されてしまうので、例えばどういった商品がいつどの部屋に届いたかが全て公開されてしまいます。「Z.com Cloud ブロックチェーン」には、アクセスコントロールの機能があるため、「商品配送先のビルの部屋番号は、配送業者にしか見えない」といった仕組みを構築することができます。
■代払い
ブロックチェーン上に情報を記録する都度、仮想通貨で手数料を支払う必要があります。例えば荷物を受け取る利用者が、宅配ボックスの解錠要求や開閉情報をブロックチェーン上に記録する際にも、内部仮想通貨が必要です。しかし、一般の利用者がこうした仮想通貨を購入することはまだ敷居が高く、サービスの利用が敬遠されてしまうことが予測されます。
「Z.com Cloud ブロックチェーン」では、サービスプロバイダーが利用者に代わってブロックチェーン上の記録にかかる仮想通貨を代払いする機能を備えているため、仮想通貨を意識することなくサービスを利用いただくことができます。
【「HULFT IoT」について】
(URL:https://www.hulft.com/software/hulft-iot/product )
「HULFT IoT(ハルフト アイオーティー)」は、世界43 ヵ国、8,600社以上の実績を持つ安心・安全なシステム間連携を実現するミドルウェア「HULFT」のデファクトスタンダード品質をそのままに、IoT領域における信頼性の高いシステム連携をした製品です。決済やセキュリティ、機器監視、位置追跡などデータ欠落が許容されない “IoT ミッションクリティカル” の領域で、デバイスとクラウドサービス間の、安全・確実なデータ連携を実現します。
【『IoTパートナーコミュニティ』について】
(URL:http://iot.uhuru.co.jp/partner/)
『IoTパートナーコミュニティ』とは、株式会社ウフルが事務局を務め、協創を通じてIoTビジネスを推進するビジネスコミュニティです。
IoTにより実現される「全てがつながる世界」を目指し、コミュニティに参加する企業・団体等がベンダーフリーで相互に協創しながら、 オープンイノベーションを通じてビジネスを創出することを目的とします。(参加企業数:2017年4月現在、42社)
<Z.com Cloud サービス>
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